シュガーロード紀行 長崎#007 カステラ老舗巡り 福砂屋

シュガーロード紀行 長崎#007 カステラ老舗巡り 福砂屋

長崎市内のカステラの老舗を訪れてみたいと思う。
「思案橋」電停で下車し、思案橋の通りを抜けるとすぐに福砂屋本店が見える。

これは思案橋の通りに設置されている装飾。
こんなところにも溢れる異国情緒。切り絵のようで綺麗。


ここはちょうど、昔遊郭があった丸山地区への入口にあたる。
街角にも提灯が飾ってあったり、レトロな雰囲気の交番があったり。

(カステラの)呼称はスペイン北部の古王国「カステリア」に起因する説が有力。
ただ同名の菓子はなく、船乗りの保存食としても親しまれた「ビスコーチョ」が比較的近いとされる。(-中略-)
当時は卵、砂糖、小麦粉のみを使い、やや固め。
現在の味は明治に入ってからのもので、水あめを使うことでしっとり感とこくを出している。

(「肥前の菓子」より引用)

福砂屋の創業は寛永元年(1624年)。
白壁が美しい日本家屋の店舗。初代店主はポルトガル人から直接カステラの作り方を教わったのだそう。

お店のトレードマークの蝙蝠は、”蝙蝠”の文字が福の文字とも似ているから、また、中国においては蝙蝠はおめでたい動物という意味合いもあったため使われるようになったらしい。

店内には広瀬中佐からの手紙も額に入れて展示されていた。
アンティークものらしいガラス細工(ギヤマン細工と呼ぶのがふさわしいのかも)もたくさんディスプレイされている。


お店にはさまざまなカステラの商品が並ぶ。
材料の配分にこだわった五三焼は高級品、大きさも1号、0.6号など色々ある。

ここでは期間限定パッケージのフクサヤキューブを購入した。
フクサヤキューブは近年販売が始まった新しい商品。小さな正方形の箱の中には食べきりにちょうどいい量のカステラが2切れ入っている。

長い歴史と伝統を誇る老舗であっても、時代の流れに合わせてこういった新しい商品も展開しているのが興味深い。

(来訪日:2017/06/04)