シュガーロード紀行 佐賀#002 佐嘉神社

シュガーロード紀行 佐賀#002 佐嘉神社

佐賀城跡や佐賀県庁とお堀を挟んで向かい合う位置に佐嘉神社がある。
「佐嘉」は明治時代以前に使われていた佐賀の地名表記。この神社には鍋島直正公・鍋島直大公が祀られている。

直正の歿後の明治6年(1873年)、直正の威徳を賛え、鍋島家の祖先を祀る松原神社に南殿を造営し、直正を祀った。昭和4年(1929年)、直正を祀る別格官幣社・佐嘉神社の創建が決定した。昭和8年(1933年)に現在地に社殿を造営し、松原神社の直正の霊を遷座した。昭和23年(1948年)、松原神社南殿に祀られていた直大の霊を佐嘉神社に合祀した。

松原神社は別の神社として運営されていたが、昭和36年に佐嘉神社と運営を一本化した。

Wikipedia「佐嘉神社」

境内にはアームストロング砲(復元)もある。

台座のレリーフ。「多布施公儀石火矢鋳立所図」が描かれている。
多布施公儀石火矢鋳立所図

佐嘉神社では、元旦の午前0時にカノン砲で祝砲をうつ神事も行われているそう。


佐賀の七賢人の碑も。

鍋島直正・大隈重信(内閣総理大臣、早稲田大学を創設)・江藤新平(初代司法卿)・大木喬任(東京府知事をつとめる)・佐野常民(日本赤十字社の基となる博愛社を設立)・島義勇(北海道開拓に尽力)・副島種臣(参議・外務卿・内務大臣を務める、能書家としても有名)

この七賢人に枝吉神陽(七賢人の殆どが参加した義祭同盟を創設)を加えて八賢人とする場合もある。


境内には八つのお社があり、それらを巡る八社詣が行える。
お参りしながら、お社に置いてある朱印をスタンプラリー形式で台紙に集めていく。

一番社・・・佐嘉神社(文化・交通・学問の神)

二番社・・・松根社(礼道・芸道・学問の神)
直正公に仕えた古川松根を祀る

三番社・・・松原神社(開運・勝利・招福の神)
鍋島藩の藩祖 直茂公、一代目藩主 勝茂公、鍋島氏が仕えていた龍造寺隆信公を祀る。日峯社とも呼ばれる。

四番社・・・佐嘉荒神社(台所・厨房の神)
荒神様はかまど・火伏せの神様。

五番社・・・松原恵比須社(開運・招福・商売繁盛・くじ当せんの神)
恵比須様は佐賀市内にもたくさんの像が祀られている。

六番社・・・松原稲荷神社(家内安全・商売繁盛の神)
ここにお祀りされているのは宇迦御魂(うかのみたま)大神。

七番社・・・松原河童社(水難・水害防除・災難除・子どもの守り神)
河童の木像も供えられている。佐賀は江戸時代から藩をあげて行われた干拓事業により水路がたくさんある。子どもたちが水の事故に遭わないようにとの思いが込められているとのこと。

八番社・・・松原梛木社(縁結び・家内安全・商売繁盛・魔除け・病気平癒・子宝成就)
ご祭神は樹木の神様である久久能智(くくのち)神、大國主神。水引を結んで縁結びを祈願する梛木もあった。


八社詣をすると大願が成就するとのこと。

松原神社の朱印は龍造寺家の家紋でもある日足紋。
珍しい家紋だなと思って調べてみたら、見た目のとおり太陽を象った紋で、肥の国(=日の国)とも関連している説もあるみたい。肥後は火山もあるので火の国ともよく言われるが、肥前のほうは日の国らしい。
龍造寺氏の家紋

一つの神社の境内に色々な神様が祀られているのが興味深い。
境内には他にも白磁の鳥居や大きな楠のご神木がある。

神社の周囲も水路で囲まれている。ここに泳いでいる鯉が驚くほど大きい。

(来訪日:2018/04/22)


18