シュガーロード紀行 諫早#006 諫早と大村の黒おこし

シュガーロード紀行 諫早#006 諫早と大村の黒おこし

なぜ諫早でおこしがさかんに作られたのか。

「肥前の菓子」のおこしについてのページを見ると、
“米文化が色濃い中国南部で、余剰米を活用する方法として考案されたという”とある。

また、北部九州には他にもおこしが名産品として残る地域があるが、諫早のおこしはやや特殊な事情があったと述べられている。
“他の肥前のおこしが名所や寺社などに因んで名産となったことと異なり、原料を生かしたモノづくりに取り組んだ例であり、昔の一村一品運動ともいえるような起源をもっている”

元来平野が多い土地だったこともあり、江戸時代の諫早では佐賀藩による干拓や農地の拡張が盛んにおこなわれ、結果、この土地の米の収穫高は飛躍的に伸びることになる。

たくさん収穫できるようになった米を活用して生まれた新たな特産品がおこしだったとのこと。


諫早のおこしは菓秀苑森長で購入したが、大村にも兵児葉寿司おこしという老舗のおこし店がある。

「へこはずし」の名前の由来がちょっと面白い。
大村市/兵児葉寿司(へこはずし)おこし本舗 

実店舗はちょっと遠い場所にあったので今回は出向けなかったが、大村駅前の観光案内所のお土産売り場で兵児葉寿司おこしを見つけたので購入した。


今回は諫早と大村のおこしを食べ比べてみたい。
どちらも「黒おこし」という名前で販売されている。距離的にも近い土地だからか、おこしの見た目もよく似ている。

左が諫早のおこし、右が大村のおこし。

おこしの中の四角形の黒っぽいかたまりは黒砂糖。パッケージに記載の原材料もほぼ同じ。
(水飴・国産うるち米・黒糖・砂糖・菜種油・食塩 など)

しかし食べてみると、製造者ごとの原料の配合や製造方法のこだわりにより違いが生まれるようで微妙に味が違う。甘さでいえば諫早のほうが甘みが強いように感じた。


おまけ

これも菓秀苑森長の商品。Puchi OKOC(ぷちおこしー)。

一口サイズのおこし。
味も伝統的な黒砂糖の味ではなくキャラメル味やアーモンド味等とても現代的。
歯触りもいいのでスナック感覚でとても食べやすかった。