シュガーロード紀行 平戸#004 平戸オランダ商館

シュガーロード紀行 平戸#004 平戸オランダ商館

 

約400年前にオランダ商館があった同じ場所に2011年に復元された建物。館内にはオランダとの交易に関するものを中心に史料が展示されている。


中に入ると木材のいい香りがする。館内は殆どの部分が撮影自由。

大航海時代の地図にある日本はすごく大雑把な描かれ方をしている。

当時の日本人からみた異国人の姿。この絵は西洋人の顔立ちもわりあい正確に描いていると思う。

オランダなのでチューリップ。

展示物は藩主だった松浦氏が所蔵していたものが多い。

余談だが、この約2ケ月後、九州国立博物館で行われた「新 桃山展」を観に行ったときに、ここで観たオランダ船首飾木像に再び出会うことになる。
「あらこんなところでまたお会いしましたね」と思ってしまった。


1609年に平戸オランダ商館が設置されます(1641年出島移転)。やがて貿易額が増加し、石造の倉庫を建設することになりました。その中で、最大のものが1639年築造の石造倉庫です。
しかし、江戸幕府より西暦年号(キリスト紀元)を建物に使用していることを理由に破壊を命じられました。

-平戸オランダ商館のパンフレットより-

その破壊の元凶となった西暦年号の表記がこれ。
中央のVOCはオランダ東インド会社(Verenigde Oost-Indische Compagnie)のマーク。復元された建物の入り口にも同じものが設置されている。

館内で流れていた映像でもその経緯が解説されていたが、幕府側の殆ど難癖に近い言いがかりがもとで、平戸にあったオランダの貿易関連施設は取り壊されてしまった模様。

それだけ幕府が外国との交易・交流を厳重に管理しようとひどく執心していたこともうかがえる。


来館記念スタンプがかわいい絵柄だったので、近くに置いてあったフライヤーに押して持ち帰る。このフライヤーもかわいい。

この建物は地元の催し事の会場としても使われているらしい。


夜になるとライトアップされてまた違った雰囲気に。壁の白さが一層際立つ。

(来訪日:2017/09/08)


平戸街道 江迎筋と御厨筋 平戸藩旧蔵絵図収録 (九州文化図録撰書)