シュガーロード紀行 小城#005 深川家揚羽の蝶

シュガーロード紀行 小城#005 深川家揚羽の蝶

羊羹資料館や須賀神社から歩いてすぐの場所にある古民家のカフェ&ギャラリー。
時計も正午を回っていたのでここでお昼ご飯を食べることにする。


この深川家は江戸時代は造り酒屋、明治時代以降は米屋を営まれていたお家らしい。
昔から米処だった小城ならではといった感じ。造り酒屋の頃に使われていた陶器の酒瓶なども棚に並んでいる。

お店の方が炭を活けた火鉢を持ってきてくださる。現役で使われている火鉢を久しぶりに見た。
この火鉢も古そう。

ランチメニューはお蕎麦とカレーから選べる。カレーはやや甘口。ランチはコーヒー・デザートとのセットにもできる。

ごはんの後のコーヒーとデザートはお膳に載せられて運ばれてきた。

箸置きに描いてある兎の絵もかわいい。


土間や板の間にもテーブル席があったりで店内はかなり広い。

お店の方にお伺いしたところ、「店内の写真も撮っていいですよ」とのことだったので、その時撮った写真を何点か載せたい。(他のお客さんもいらっしゃったので、お邪魔にならない範囲で撮った写真だけ。)




黒光りした天井や欄間、建具や調度品からも、長い年月 大事に使われてきたことがうかがえる。
網目状になった欄間は珍しいなと思った。長押に掛けてあるのは薙刀だろうか。


館主さんから深川家についての解説をまとめた紙を頂く。(これは何とご自身でデザインして作られたとのこと。)

深川家はもとは肥後菊池氏に仕えるお武家だったが、小城鍋島家が成立した際に武士の身分を離れたそう。そういった経緯を知ると長押に薙刀がかかっていたのもなるほどと思う。
その後は酒造業や米屋を営み、小城の町役もつとめたお家だった。

解説書にも書かれているが、この建物は国の登録有形文化財にもなっている。

建物の外には広いお庭もあった。


深川家では噺家さんを招いての落語会や蕎麦打ち体験会などの催しも定期的に行われているそう。

館主さんやお店の方のお人柄もあるだろうが、なんだか落ち着く居心地の良いお店だった。
小城に行く際にはまた訪れて、今度はお蕎麦を食べてみたい。

※このお店は週末のみの営業のようなので、営業時間等を確認した上での訪問をおすすめします。

深川家 揚羽の蝶

(来訪日:2018/02/11)