シュガーロード紀行 長崎#004 松森天満宮
諏訪神社のすぐ近くにある神社。
ここには江戸時代に作られた「職人尽(しょくにんづくし)」という木彫があるそうなので観に行くことにする。
手水舎。ハート型にも羽のようにも見えるおもしろい意匠。
御祭神は天穂日命・菅原大神・菅原是善卿。
天満宮なので御本殿の前に牛さんがいる。そして御神紋は梅の花。
これが「職人尽」。
松森(まつのもり)天満宮、 本殿の瑞籬(みずがき)の欄間(らんま)に中世職人風俗を彫刻彩色した鏡板(縦30.3センチメートル横172センチメートル)をはめ込んだもので、30枚ある。
松森神社は、寛永2年(1625)今博多町に創設されたが、 明暦2年(1656)現在地に移転した。正徳3年(1713)社殿の改修が行われ、 このほり物はその際に奉納されたものである。彫刻者は御用指物師喜兵衛・同藤右衛門であり、下絵を描いた画家は不詳であるが、 当時の長崎奉行御用絵師小原慶山(おばらけいざん)ではないかと考えられている。
この彫刻にみる職人風俗の精緻な描写は、歴史民俗資料としての価値とともに、 美術品としても高く評価されている。
この「職人尽」は長崎県の指定有形文化財にもなっている。
この板絵が奉納された江戸時代の長崎に、どんな職業がありどんな風に仕事をしていたかを知るうえで貴重なものだと思う。もとは彩色されていたようだが、色は褪せて殆ど残っていない。
探してみたら菓子職人の図もあった。
その他の図は以下の通り。
琴、琵琶製造の図 / 建築用材師の図 / 稲植の図 / 祭器造りの図 / 機織り染屋の図 / 鎧、弓仕上げの図 / 弓矢、倉製造の図 / 刀槍製造の図 / 漁撈の図 / 造船の図 / 筵製造の図 / 屋根葺の図 / 衣装縫師の図 / 団扇製造の図 / 化粧箱製造の図 / 筆墨製造の図 / 彫刻師、真田紐製造の図 / 傘紙製の日本帽子鏡磨 / 餅作り及び踊り職人の図 / 人形製作及び楽器の仕上げ / 紙製造の図 / 竹細工場の図 / 瓦製造の図 / 医者、製薬人の図 / 祭りの行列、童子の獅子舞 / 鍛冶屋の図 / 碁盤製造の図 /図書仕上げの図 / 描画師の図
これは境内にあった砲弾。
説明書きの看板によると、日露戦争の戦利品として当時の陸軍大臣 寺内正毅により奉納された大砲の弾とのこと。
他にも境内には大きな鶏が放し飼いにされていたり猫が居たり。
大きな御神木は何だか顔のようにも見える。
(来訪日:2017/06/04)
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